Vacancyガールの大森です!今回は、株式会社Hacksiiで代表取締役をされている髙橋未来さんにインタビューをしました。

株式会社Hacksii では、2018年11月1日に『ハクシノレシピ』をリリースしました!

IT企業や幼児教室、介護系の企業と転職を繰り返す中で見つけた「やりたいこと」とはなんだったのでしょうか?

大森:「ハクシノレシピ」とはどんなサービスですか?

髙橋:弊社では、『すべての人が自分で考えて主体的に行動する社会の実現』を目指し「キッチン学」という新しい教育概念を提供しています。具体的には、キッチン学のプロであるエプロン先生がご自宅に伺い、子ども向けにマンツーマンレッスンを行うサービスを運営しています。

大森:「キッチン学」とはどのようなものですか?

髙橋:アクティブ・ラーニングと食事づくりを組み合わせて作ったオリジナルのメソッドです。幼児教室勤務時代に学んだ脳発達プログラムを参考にしています。調理技術の向上ではなく、食事づくりの各工程において、子どもの「自ら考える力」「行動する力」などと同時に、思いやりの心などの人として大切な能力を育んでいくことを目的とした新しい教育概念です。

大森:ハクシノレシピを始められた「きっかけ」はなんですか?

髙橋:もともと、右脳発達型プログラムを実践する幼児教室で勤務していました。右脳発達は人間に必要な力を鍛えると言われていて、例えば、ひらめきや発想力が豊かになったりします。右脳は五感を活用することで効果的に発達すると言われており、五感をフルに活用する食事づくりに着目しました。そこで自分の思考の全てがつながり「これだ!」と思いました。そのタイミングで知人と事業化の話が進み、起業を決意しました。当時保護者から食に関する悩みをご相談いただくことが多かったこともきっかけの一つです。

大森:もともと起業を考えていたのですか? 

髙橋:いえ、はじめはIT企業で勤めていたのですが、働く中で「本当にこのままでいいのかな」と疑問を持ちはじめ、退職することにしました。その後は、将来どんな働き方をしたいのかずっと考えていて。そんな中、姉が妊娠したことをきっかけに、昔から子どもが好きだったことを思い出したのです。姪っ子のためにも良い教育を学びたいと考え、幼児教室で働くことに決めました。

実際に幼児教室で働く中で、将来やりたいことが徐々に見つかってきたのですが、幼児教室が経営難になってしまったので転職をすることになりました。その後は、児童館でボランティアをしつつ、介護事業の会社で人事を経験しました。そこで認知症予防について学んだのですが、幼児教室で学んだ脳の発達プログラムが活用されていて、とても可能性を感じました。その経験がHacksiiのビジョンに繋がっています。今は子どもを対象にサービスを運営していますが、長期的には、高齢者も含むすべての人が自分で考えて主体的に行動できるようなサービスを展開していきたいと考えています。

大森:Hacksiiのビジョンは『すべての人が自分で考えて主体的に行動する社会の実現』でしたよね。なぜ「自分で考えて主体的に行動する」ことにフォーカスされたのですか?

髙橋:今後、当たり前に機械やロボットと共生する時代が訪れます。人間の仕事が機械に奪われるとよく言われていますが、そういう時代が訪れるとわかっているからこそ、「奪われる」と怯えるのではなく、「どうしたら一緒に生きて行くことができるのか」どうしたらそれぞれの価値を発揮してより良い社会を作れるのか考えました方が良いと思ったのです。考えた結果、0から1を考えたり、自分で判断して行動したり、そういう力が人間には重要だという結論になり、現在のビジョンに至りました。

大森:会社員として働かれる中で、3日で起業を決意したそうですね。どうして素早い決断ができたのですか?

髙橋:不安よりも「やりたいことがやれる」というワクワクの方が大きかったからです。
いわゆるホワイトな企業で、定時に退社することが当たり前で、家に帰ってから、自分は何をしているのかな、やりたいことがあるのに時間がもったいないなと感じていました。やりたいと思いながら、何もできない自分がとても嫌でしたね。
そんな時に、チャンスが目の前にあるのに掴まなければ後悔する、と決意しました。
あまり深く考えず何とかなるだろうという性格なので、それもあって、勢いでしたね。

大森:起業する上で不安だったことはありますか?

髙橋:育児経験がないことがコンプレックスで不安要素でした。子ども向けのサービスなのに、育児経験がないことでお客様を不安にさせてしまうのではないかと思っていました。親子さん向けのサービスを運営している方は、育児ストレスだったり、そういう実体験に基づくストーリーがあったりすることが多い印象を持っていたので、そういう経験がないことが不安でコンプレックスでしたね。

しかし、実際にサービスをリリースしてみると、利用者の皆さんは全然そんなこと気にしていなかったんです。むしろ、すごく仲良くしてくださっていて、幼児教室で勤務していた経験から子育てのことを質問してくださったり、「応援してます!」と言ってくださったり。利用者の皆さんにいつも励まされ助けられていますね。

また、ママじゃないからこそこのサービスを作れたのではないかとも思うようになりました。私がママだったら、きっとママの負担を軽減することにフォーカスしたサービスを作っていたと思います。例えば、ベビーシッターや家事代行サービスなど。私はママではないので、ママの気持ちを完全に理解することができません。でも、幼児教室の経験や子どもが好きという気持ちから、子どもの未来のために全力を尽くしたいと心から思っています。今思えば、そこが強みだなと。コンプレックスが強みになりました。

大森:経営者として働かれる上で大切にしていることや意識していることはありますか?

髙橋:弊社で教育4原則を掲げているのですが、私自身それを常に意識しています。これはメンバーにも言えることです。

「失敗を恐れずにチャレンジしてみること」をとても大切にしています。

メンバーひとりひとり、違いがあって良いところあって、それぞれ意見を出し合うことで素晴らしいアイディアが出ます。それぞれが意見を出しやすい雰囲気を作り出すことを心がけています。

大森:メンバー同士で、ぶつかることはありますか?

髙橋:たくさんありますね。
私が出したアイディアはよくダサいと言われます。笑

でも、共通の価値観や想いがあるので、みんな、否定されたらどうしようとか、そういう風には思っていなくて。お互いが信頼し合えているので、素直にはっきりと意見を出して、受け入れてくれる。そういう安心感がありますね。議論していても、否定は絶対にないんです。「これはないだろう」というアイディアから革新的なアイディアが生まれることもあります。否定せず、受け入れることが大切だと思います。

大森:なるほど。メンバーの皆さんは基本的にはリモートで働いていらっしゃるのですか?

髙橋:メンバー全員フルリモートです。オンラインでやり取りするので、ミスリードがあったりするのですが、気づいた時に軌道修正できますし、それ以上にメリットが大きいと思っています。

みんなサービスを良くしたい、たくさんの人に届けたいという想いがあります。

でも、ママさんだったり、別の仕事していたりして、時間が限られています。時間を最大限有効活用するためにフルリモートにしています。移動時間の削減にもなりますし、それぞれの仕事と両立も可能になるというメリットがあります。しかし顔を合わせて話すのは関係性を築いていくためにも重要なことなので、月に1回はみんなで集まって対面でミーティングをするようにしています。

大森:なぜvacancyを利用されることになったのですか?

髙橋:フルリモートなので、オフィスは必要ないのですが、帰れる場所や集まれる場所が欲しいと思っていました。良いところがないかなと探してはいたものの、予算に合わなかったり、良い場所がありませんでした。そんな時に、もともとvacancyを利用していた方に紹介していただき、見学に来ました。雰囲気が素敵で、値段も安くて、ロッカーも使えて、全てがちょうどよかったです。見学に来て即決しました。笑

大森:実際に利用してみていかがですか?

髙橋:利用して正解でした!コワーキングスペースは、スタートアップが集う場所というイメージがあります。vacancyは良い意味でそういう場所のイケイケな雰囲気がないというか。笑

また、ユーザー層に近い方が多く利用されているので、空いた時間にヒアリングさせていただいたりできるという収穫がありました。また、様々な方をオーナーがご紹介してくださるので、本当に有難いです。こういうつながりは、イベントとかでも、なかなかもてないと思うのでオススメです!

大森:髙橋さん、ありがとうございました!

ハクシノレシピでは、エプロン先生を大募集しています!管理栄養士の方や、保育園で働いていた方、学生さんなど、エプロン先生として幅広い方々が活躍しています。

しっかりと研修を行いますので、子どもと食事づくりが好きで、子どもの成長に寄り添いたいという想いがある人であれば資格がなくても大丈夫です。先輩のエプロン先生との交流会などもあり、情報交換も盛んです。少しでもご興味をお持ちの方はお気軽にお問い合わせください!

VACANCYは平日9:30-21:00までオープンしています。

寒い冬にぴったりの温かいコーヒーとちょっぴり暑くるしいオーナーがお待ちしておりますので、お気軽にお立ち寄りください!^^